
-
-
ボイトレをする前に知っておきたい喉の筋肉の話【内側編】
闇雲に歌ったりボイトレするよりも、原因や理由を分かってる方が練習の効率もいいし、なによりもモチベーションが続きます! でも、よし!と、本を買ってみたりネットで調べてみても難しくて挫折しちゃう方が多いか ...
続きを見る
今回はその喉を外から支える4つ筋肉についてお話ししたい思います!
喉は4つの筋肉(外喉頭筋群)によって支えられている
地声さんと裏声さんが住んでるのは喉の内側。
んで、支えてる4つの筋肉は外側になります。

この4つの筋肉がそれぞれ仕事することで喉は安定します!
そんな4つの筋肉ですが、実はみな性格がバラバラなのです。
①前斜め上さん(甲状舌骨筋)
まずは、前斜め上さん。
一言で言うなら、ふざけてる性格です。
プロの歌手はここが発達してる方が多いとも言えます!

この筋肉を使った音色
前斜め上さんがやる気を出してピンッ!と喉を引っ張ると、鼻声のような間抜けな音色がします。
細かくいうと種類も色々ありますが、
千と千尋の神隠しのカエルとかイメージして頂けるといいかなと。「千を出せー」
この筋肉を使って得られる効果
前斜め上さんが頑張ることで得られる効果は、
- 大きな声が出る
- 声が枯れにくくなる
- 声の抜け・通りが良くなる
- 声がマイク乗りしやすくなるため、バンドの中でも声が埋もれにくくなる
- 声が裏返りにくくなる
- 地声と裏声がスムーズに繋がりやすくなる
- 歌う時の息苦しさが減る
等でしょうか。

この筋肉を使う方向のイメージ
その名の通り、前斜め上の方向(鼻の方向)をイメージしたり、指を指したりしながら声を出すとこの音色になると思います。
②前斜め下さん(胸骨甲状筋)
続いて、前斜め下さん。
安定してるけど、ちょっとムスっとしてる性格です。
この筋肉を使った音色
前斜め下さんがやる気を出してピンッ!と喉を引っ張ると、丸いというかちょっと膨らみがあるというような音色がします。
僕は無表情、棒読み、冷めた感じ、呆れた声ってイメージで捉えてます。
この筋肉を使って得られる効果
前斜め下さんが頑張ると、
音程が変わっても声がか細くなるのを防いだり、詰まった感じの声が柔らかくなったり等の効果があります。

この筋肉を使う方向のイメージ
その名の通り、前斜め下の方向をイメージしたり指を指したりしながら声を出すとこの音色になると思います。
胸に響かせるイメージとかでも言ったりします。
③後ろ斜め上さん(口蓋喉頭筋・茎突咽頭筋)
続いて、後ろ前斜め上さん。
明るく爽やかな性格です。
この筋肉を使った音色
後ろ斜め上さんがやる気を出してピンッ!と喉を引っ張ると、明るく爽やかな音色がします。
前斜め上さんとは違った種類の明るさって感じです。
ミュージカルの少年役の主人公とか、歌のお兄さんとかってイメージです。
この筋肉を使って得られる効果
後ろ斜め上さんが頑張ると、
声が明るくなり好感が持てたり、歌詞が聞こえやすくなったりします。
また、前斜め上さん同様、声量が増えたり、声が裏返りにくくなったりなどの効果があります。

歌が楽しいと感じるのはここの働きが大きいかもしれません。
この筋肉を使う方向のイメージ
その名の通り、後ろ斜め上の方向をイメージしたり指を指したりしながら声を出すとこの音色になると思います。
難しい言い方だと軟口蓋を上げるとか、喉を開いた声って表現される方もいるかなーと。
④後ろさん(下咽頭収縮筋)
最後は、後ろさん。
暗いけどみんなを支えて頼り甲斐のある性格です。
この筋肉を使った音色
後ろ斜め上さんがやる気を出してピンッ!とお家を引っ張ると、深いというか奥行きのあるような音色がします。
前斜め下さんとは違った種類の暗さって感じです。
こもった声といってもいいかもしれません。
クラシックの男性の真似をしてる人ってイメージかな。
この筋肉を使って得られる効果
後ろさんが頑張ると、
声に奥行きや力強さが増します。

この筋肉を使う方向のイメージ
その名の通り、後の方向(首の後ろ)をイメージしたり指を指したりしながら声を出すとこの音色になると思います。
4つの筋肉が綱引きすることで声が安定する
この別々の個性を持つ4つの筋肉が協力して喉を引っ張りあうことで、喉はがっちりと安定します。

4つの筋肉が協力して言わば綱引きのように引きあった状態が理想です !
野球に例えると…
いくらプロのピッチャーが投げる球が早くて、狙いも良くて、変化をつけられるとしても、マウンドが水上のイカダの上だったら思うように力を発揮できませんよね?
しっかりとした土台の上でこそ力が発揮できる。声も同じです!
4つの筋肉の引っ張りが弱いと…
4つの筋肉がしっかり引っ張らないとお家はぐらぐら。
お家の中でお仕事をしている地声さんと裏声さんはミスを連発したり、怪我をしたりします。
- ミス=音を外すこと・裏返ること
- 怪我=声が枯れる・喉を痛めること

まとめ
- 喉の内側で仕事する地声さん・裏声さん
- 喉の外側で仕事する前斜め上さん・前斜め下さん・後ろ斜め上さん・後ろさん

つまりボイストレーニングの目的はここにあります。
具体的なトレーニング方法については、ボイトレ独学シリーズに随時更新していきたいと思います!
この記事はこの本を参考に、よりライトでシンプルにアレンジを加えたものです♪
