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【外喉頭筋】歌うために必要な「喉頭を吊る筋肉」を分かりやすく解説

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前回、
喉というお家の中に地声、裏声の2つの筋肉が同棲していて、この2つの協力によって歌が作られるという話をしました。

【内喉頭筋】歌うために必要な「喉の中の筋肉」を分かりやすく解説闇雲にボイトレするより、 発声のしくみや、思うように歌えない原因を分かってる方が練習の効率がいいです。 モチベーションも続きます。 ...

今回は、
その喉を外から支える4方向の筋肉のことです。

外喉頭筋群とは?

喉頭は宙ぶらりんに浮いてます。
なのでそれを支えるものが必要となります。

それが、
外喉頭筋群です。
喉頭懸垂機構(こうとうけんすいきこう)とも言われます。

ちょうどハンモックみたいな感じで4方向って捉えてもらうと分かりやすいはず。

前斜め上、前斜め下、後ろ斜め上、後ろ(後ろ斜め下)です。

❶ 前斜め上(甲状舌骨筋など)

まずは「前斜め上」
フースラーで言うところの1番、5番です。

歌を歌う時に一番大事な部分かも。
歌の上手い人は大凡ここの使い方が上手ですね。

どんな音色?

鼻声のような間抜けな音色がします。

バリエーションも色々ありますが、
千と千尋の神隠しのカエル「千を出せー」や、子供の頃の美空ひばりさん。
イオンのアパレル系の店員の「タイムセールやってま〜す」とかですね。

上にあげた人たちをイメージしながら声を出してみたり、
前斜め上方向に引っこ抜かれるようなジェスチャーをしてみたりするとコツが掴めるかも。

声の変化は?

「前斜め上」がピシッと張ることで、

  • 大きな声が出る
  • 声が枯れにくくなる
  • 声の抜け・通りが良くなる
  • バンドの中でも声が埋もれにくくなる
  • 声が裏返りにくくなる
  • 地声と裏声が繋がりやすくなる
  • 歌う時の息苦しさが減る

❷ 前斜め下(胸骨甲状筋など)

次は「前斜め下」
フースラーで言うところの2番、4番(片方)です。

歌声の安定や、
引き上げ系が十分に仕事するためにも欠かせない存在です。

どんな音色?

丸いというか、膨らみがあるというような音色がします。

僕は無表情、棒読み、冷めた感じ、呆れた声ってイメージで捉えてます。

特にクラシックや声楽の現場では、
声を胸に響かせるとか、地面に響かせるとかって言われたりします。

声の変化は?

「前斜め下」がピシッと張ることで、

  • 声が安定する
  • 声が太くなる
  • 声に存在感・説得力が増す
  • 声量が増える
  • 声が柔らかく作れる
  • 高音が太くなる
  • 高音が安定する

❸ 後ろ斜め上(口蓋喉頭筋・茎突咽頭筋)

次は「後ろ前斜め上」
フースラーで言うところの4番(片方)ですね。

いわゆる「喉を開く」とか「喉を開ける」って時にここを指してることが多いです。
軟口蓋を上げるとかもこれ。

どんな音色?

明るく爽やかな音色がします。

歌のお兄さんとかよく言われますね。
ミュージカルとか、舞台の爽やかめな主役って感じかな。

最初に紹介した「前斜め上」とは違った種類の明るさです。

声の変化は?

「後ろ斜め上」がピシッと張ることで、

  • 声が明るくなる
  • 声に好感が持てる
  • 歌詞が聞こえやすくなる
  • 声の通りが良くなる
  • 声が裏返りにくくなる
  • 声量が増える

個人的な感覚ですが、
「後ろ斜め上」が使えるようになってくるとミュージカルのように突然歌い出したくなる衝動がやってきます。
歌が楽しいと感じるのはここの働きが大きいかもしれません。

❹ 後ろ(輪状咽頭筋)

最後は「後ろ」
一般的には後下って言われますが、僕は「後ろ」としてます。

フースラーで言うところの3a(片方)、6番(片方)ですね。

喉を開くアドバイスの時に、あくびの喉とか言われたりしますがこの部分を指してることが多いです。

どんな音色?

深いというか、奥行きのある音色がします。

オペラっぽい感じというか、ボビーオロゴンさんというか。
こもってるって表現とはまた違うのですが、とにかく派手な音色です。

発声指導の現場では、声を後ろに引くって言われることが多いです。

声の変化は?

「後ろ」がピシッと張ることで、

  • 声が安定する
  • 声が太くなる
  • 声に存在感・説得力が増す
  • 声量が増える
  • 音域が広がる
  • 声が柔らかく作れる
  • 強い高音が作れる
  • 高音が安定する

歌いやすさは「綱引きの上手さ」

この4つの筋肉が引っ張り合うことで、
はじめて喉は安定します。

安定することで、
ようやく喉の中の地声系の筋肉、裏声系の筋肉が落ち着いて仕事が出来る環境となります。

どれかだけが頑張りすぎるのではなく、
協力して言わば綱引きのように引きあった状態が理想です。

野球に例えてみると…

メジャーリーグで活躍する級のピッチャーであっても、イカダの上だったら思うように力を発揮できませんよね?

揺れますし、ふんばれないので。

普段は、
投げる球も早く、狙いがよくても、
土台がグラグラだったり持ってる力を発揮できません。

声もそれと同じ。
土台がグラグラだとミスが生じます。

それが、
音を外すことや、裏返ること、声が枯れることや、喉を痛めることです。

どうやって鍛えればいい?

レッスンではその人の状態に合わせてメニューを組むのですが、
ブログやYoutubeなどではそれが出来ません。

独学でやる場合は、
このあたりの本でコツコツ練習されるのが無難だと思います。

それでも、
これで合ってるか?が分からない問題にぶち当たると思いますので、
その際は信頼できるボイストレーナーの方を見つけてレッスンを受けられるのがオススメです。

ABOUT ME
Youki
YOU VOICE LABOの代表。 おかげさまで予約の取れないボイストレーナーをやってます。