この春、
卒業で県外に行く生徒さんに
「向こうでもボイトレに通おうと思ってるんですが、何を基準にボイトレの教室を決めればいいですか？」
って聞かれまして。
一応僕なりの考えをまとめておきます。
今回は、
「相性がいい人が一番」
「ちゃんと常識がある」系ではなく、
掘り下げた専門的な部分で書きますね。
指導者としての素養、
誠実、責任感、思いやりは当たり前に持ってて、その上でって話です。
ボイトレ教室の選び方
ボイトレ教室のレッスンの内容は大きく二つに分かれます。
一つは、
「ボーカルトレーニング」
もう一つは、
「ボイストレーニング」
一つ目のボーカルトレーニングは、
簡単に言えば歌の練習です。
音程を確認したり、リズムトレーニング、ブレスのこと、ビブラートやしゃくりなどを含めた歌い方の表現に対するレッスンですね。
二つ目のボイストレーニングは、
簡単に言えば喉の性能を上げる練習です。
主に喉頭の中の内喉頭筋に対するアプローチと、喉頭の外の外喉頭筋に対するアプローチが主ですね。
呼吸（ブレスコントロール）や、姿勢についてもここに含められたりします。
２種類あるので
「自分がどっちのレッスンを求めてるのか？」を事前に決めておくと判断がしやすいと思います。
今回は、
二つ目のボイストレーニングの方に絞って書いていきますね。
分離が得意なトレーナーがオススメ
ボイストレーニングには色んな練習方法がありますが、
大きく分ければ３つに分類されます。
一つは、
「分離」
二つ目は、
「強化」
三つ目は、
「融合」
この中でも、
「分離を得意とするボイストレーナーは信頼できる」が僕の持論です。
分離についてちゃんと説明しようとすると長くなるので省略しますが、
簡単に言えば、喉の中のパーツを分けることです。
例えば、地声と裏声。
外喉頭筋、その他発声に関わるパーツですね。
詳しく知りたい方は、
この辺の本がオススメ。
声を強くしたり、ミックスする工程は「分離」に比べるとデリケートじゃありません。
強引な言い方をすれば、
無茶苦茶なボイトレメニューを組んでも何となくそれっぽくなったりします。
その点、
「分離」はパーツの混ざりを聞き分けられる耳の力が相当に必要なのと、
いい方向に誘導するためのデモ力、引き出しが必要なためすごく難しいです。
なので、
「分離」がしっかりと誘導できるボイストレーナーであれば安心というのが結論です。
そんな人は当然、「強化」「融合」のアプローチも上手だと思うので、まず大丈夫かと。
具体的にどんなレッスン？
もし、
担当の先生が「分離」を大事にしてるのであれば、
- 地声と裏声の出し分け
- 綺麗な裏声を作ろうとする
- 綺麗な地声を作ろうとする
- 地声で上まで上がる
- 裏声で下まで下がる
などを頻繁に行うはずです。
「混ざってる」
って言葉がレッスンの中でよく出てくると思います。
逆にすぐに声を強くしようとしたり、
地声と裏声の隙間をなくそうとするアプローチが中心の場合は「融合」に重きを置いたレッスンかもしれません。
この辺はメソッドやボイストレーナーが何に重きをおくか？の考え方になります。
今回はあくまで僕の持論なので。
オンラインと対面はどちらがいい？
コロナも影響もあり、
ボイトレ業界もオンラインレッスンが流行ってます。
僕自身も、
今は地元の生徒さんよりも、オンラインレッスンで関東・関西の生徒さんが主です。
とは言え、
オンラインレッスンと、対面レッスンであれば対面がオススメです。
もしお住まいの近くにいい先生がいないということあれば仕方ないですが、基本は対面レッスン推しが僕の持論です。
細かいニュアンスやタイムラグの問題で。
最近、
オンラインレッスンをすすめるブログが増えてきてると思いますが、主にオススメしてるのが大手のスクールの場合は広告収入を目的とした記事であることが多いです。
見る人の利益よりも、
自分の利益を優先していないか？
その辺にも気をつけて情報を精査してみてください。
習うなら男性の先生？女性の先生？
「習うなら男性の先生、女性の先生どちらがいいですか？」
って質問はよく聞かれるので書いておきますね。
基本的には、
同性の先生がオススメです。
女性の先生が男性に教える場合、
男性の先生が女性に教える場合、
それぞれにメリット・デメリットがあります。
一概には言えないですが、
基本的には同性の先生の方がいいってのが僕の持論です。
換声点問題もありますしね。
